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都電とシマリス [鉄道一般]

むか~~し昔、まだ都電が都内を縦横に走っていた頃。電車の車内で隣に座っていた爺様の手元で小さなものが蠢いてた。良く見るとそれはシマリスで繋がれているわけでもないがどこかへ逃げる様子もなく主の与えるクルミの実を食べていた。その愛くるしさよりも何とも場違いなことがとても印象に残っている。

その電車は動坂かあるいは団子坂だったか、その辺りを走っていたから多分20系統だったように思う。現在不忍通りと呼ばれる通りだ。都内で一番多くの系統が通る須田町から文京区の端の江戸川橋まで半円を描くように結ぶ系統でラッシュ時間帯には護国寺から池袋へ直通する臨時便もあった。さらに昔は江戸川橋から一つ先の矢来下まで行っていたが早々に廃止になったと聞く。

電車は専用軌道で上野動物園の中を通り、上を現在休止中のモノレールが跨ぐという面白い場所を通る。都電廃止後軌道跡は道路に転用され動物園通りとなった。だいぶ以前にここを歩いたことがある。どこからとなく獣の臭いが漂ってきた。

さて、あの爺様とシマリスがどこで降りたかは忘れてしまった。恐らくもう御存命ではあるまい。どこの誰かは知らないが半世紀以上経った今もその残像が脳裏に焼き付いている。

(写真はイメージです。当時はすでに山吹色に赤帯の塗装で乗ったのも古いタイプの電車だったから6000形かな?なお7055は新製配置時から荒川車庫所属。)
td7055.jpg
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