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渋谷駅と山手貨物の話 [駅]

埼京線ホーム並列化も今月末に二日間運休しての工事で完成ですね。不便だった乗り換えもぐんと利便性が良くなりそう。山手貨物線が旅客化され駅外れの貨物駅跡地にホームが建設された時はあまりの遠さに唖然としたものだ。

あそこに貨物駅があったのも遠い昔の話、屋根付きの貨物ホームがあって貨車がひっきりなしに出入りし貨物列車も多数運転されていたなァ。渋谷駅構内でタンク貨車が脱線したこともあった。昭和の中頃、茶色い機関車に黒い貨車の時代。それを記憶しているのは老人ばかりか!。

渋谷に限らず山手線には貨物を取り扱っている駅が沢山あり、巣鴨、大塚、池袋、目白、新宿、渋谷、恵比寿(ビール工場)、大崎と、案外小さな駅でも貨物を扱っていて、日通のマークを付けた黄色いチビロコが貨車の入れ替え作業に従事。一つ目小僧もいたが、さすがに進駐軍が持ってきた機関車はもういなかった。

渋谷なんて谷底のドブ臭いイマイチ冴えない場末の盛り場といった所だったのが、今のような若者の町になるなんて誰が想像できただろうか。
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練馬の館 [探索]

むか~し、もうウン十年もむか~しの話。
所要があって練馬の奥の方へ出掛けたことがあった。どこだったか西武線の小さな駅で降りてから随分と歩き回った挙句、とうとう道に迷ってしまった。

東京の23区内といえどもこの辺りまで来ると郊外といった趣でかつての大根畑がそのまま住宅地に変わったようなところだから道もうねうねと農道そのままで、番地も飛び飛びで規則性というものが全く無視されていて、今いる場所がどこかすら見当もつかない。

散々歩いて草臥れ果てたころ、洋館という形容がぴったりの一軒の豪邸の前に辿り着いた。立派な門柱がでんと構え辺りを威圧し雑木林に囲まれた建物は瀟洒な佇まいで一際目立っていたので思わず見上げてしまう。

昼過ぎに歩きはじめたものの日は傾き既に夕暮れ近く、アンバー一色が支配する晩秋の風景と相まって竹箒のような欅の梢が頗る寂しげでとても印象的だった。
気を取り直して一歩踏み出すと門柱の表札が目に入った。

そこには「手塚治虫」とあった。
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