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渋谷の宮下公園 [探索]

渋谷川の暗渠上に作られたウナギの寝床のような公園で、ホームレスが屯し夜などほとんど人通りがなく、あまり近づきたくない場所だった。ハッキリ言って公園とは名ばかりの小汚いスペースだった。

ところがどうだろう。渋谷駅周辺の再開発で高級ブランド店などが入る建物が出来その屋上が公園になった。一応、区の管理する公園という名目らしいが、その実態はショッピングモールだ。

渋谷駅周辺は渋谷川と宇田川の合流地点にあり、地下鉄の上を渋谷川が流れていて一部地下道の天井が低くなっている。センター街は宇田川の暗渠なのでいつもドブ臭く、あまり環境の良い場所とは言えないが東急の力で若者の街に変身した。その勢いが駅の端の公園にまで及んだという事か。

東横線が地下に潜っても駅南側の渋谷川が流れている場所は今でもスラムの雰囲気が漂う。このところの再開発で変貌を遂げる渋谷だが永久にドブの臭いが消えることはあるまい。
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観光地 [旅行]

どの地方へ行っても観光地は総じて同じで面白くない。土産物屋や原宿まがいの洒落た造りの店が軒を連ね、画一的な歓楽街と化しているのだ。なので基本的にそうした所へは行かない。

ある時、乗り潰し旅の途中の稚内で時間が空いたので試しに「定期観光バス」なるものに乗ってみたことがある。2時間くらいかけて一通りの有名スポットを巡る。そのひとつに水族館があって、バス車内でオプションの入場券を売る。

ところがそこでの滞在時間は15分だと言うではないか。たったこれだけの時間で何処をどう見ろというのか。全く人を馬鹿にしている。当然スルー。このあたり欧州を東から西まで二泊四日!で駆け巡るようなパック旅行と共通点があるように思う。

これでは何処に何があるのかを只確認するに過ぎないではないか。観光とはこんなに慌ただしいものなのか。以来この手のバスには一切乗らないことにしたし、観光地に足を向ける気もなくなった。
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鈍行列車の楽しみ [旅行]

乗り潰しの旅では普通列車にばかり乗るが面白いことも多々ある。まだ青函トンネル開通以前、北海道の江差線(木古内-松前間50.8km、1988/2/1廃止)に乗った時のこと。

あれは渡島吉岡付近だっただろうか。車窓をぼんやりと眺めていると知らないおっさんが声をかけてきた。余所者がカメラ下げて独りでローカル線に乗っていれば場違いで浮いて見えるから明らかに乗り鉄旅と判る。

「兄ちゃん、あれが青函トンネルを掘った土だよ」

と指差して教えてくれた。そこは山の中だったが線路から少し離れた場所にかなり大きなズリ山があった。長いトンネルを掘ればそれなりの分量の土が出る。多分言われなければ気付かなかっただろう。おかげで良い事を知った。

吉岡にはトンネル工事の基地があり立坑が海底へと伸びているからあの人は工事関係者だったのだろうか。前代未聞の大工事だから人に言いたくなるのも無理はなかろう。

あれからしばらく渡道していない。連絡船は計2往復したがトンネルはまだ未体験だ。
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乗り潰しマイルール [旅行]

特に公式なルールといったものはない。昼でも夜でもどんな列車でも兎に角通過すれば良いとする人もいるし、両窓の景色を見なければならないとする人もいる。また駅の乗降についても記録をとる人もいる。

マイルールは夜明けから日暮れまで景色の見える時間帯の普通列車で車窓、駅の佇まいを観察する。基本的に全駅停車を旨とするが、仮乗降場、臨時駅、特定時間帯のみ停車の駅は含めない。いずれこれらの駅へも行ってみたい。新幹線も同様で「こだま」等の各駅タイプに乗った区間は完乗。

東海道線の場合、東京-横浜間は「京浜東北」、京都-神戸間は「普通」が各駅に停まる。快速は制度上普通列車ではあるが通過駅があるからダメ。ということで兎に角時間が掛かる。

現在JR(国鉄)線は3/4程乗った。私鉄はまだ2割位だろうか。もう長らく休止状態となってはいるが諦めた訳ではなく、そのうち再開し全線走破を目指したい。
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乗り鉄のバイブル [旅行]

時刻表2万キロ、宮脇俊三著。
もう30年以上前の話だが当時この本に感化された若者が大勢旅に出た。丁度国鉄赤字線廃止の嵐が吹き荒れた頃と重なる。廃止間近ともなると大瀬のマニアが押しかけて都会の通勤ラッシュ並みの混雑ぶりだった。

当時、乗り潰しをしている人が何人かいて、目出度く全線完乗した人はまだ数人だった。これはTVの好餌となった。鉄オタという言葉はまだなかったし、乗り鉄、撮り鉄などと唱える分類学者もいなかったから今より行動しやすかった。

まだ新幹線網も今ほど充実しておらず在来線の旅が存分に楽しめる時代で時間は掛かるけれどもその分長く楽しめた。時刻表を駆使して時にはまるでアクロバットのような旅程を組み実践してみるのが面白かった。

観光地には一切目もくれずにただひたすらローカル線を辿る。実際に現地に立つと誌面からは分からない地方の実情なども垣間見え社会科の勉強の様だったし興味深い発見も多々あった。そこには本物の旅があったように思う。
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都電とシマリス [鉄道一般]

むか~~し昔、まだ都電が都内を縦横に走っていた頃。電車の車内で隣に座っていた爺様の手元で小さなものが蠢いてた。良く見るとそれはシマリスで繋がれているわけでもないがどこかへ逃げる様子もなく主の与えるクルミの実を食べていた。その愛くるしさよりも何とも場違いなことがとても印象に残っている。

その電車は動坂かあるいは団子坂だったか、その辺りを走っていたから多分20系統だったように思う。現在不忍通りと呼ばれる通りだ。都内で一番多くの系統が通る須田町から文京区の端の江戸川橋まで半円を描くように結ぶ系統でラッシュ時間帯には護国寺から池袋へ直通する臨時便もあった。さらに昔は江戸川橋から一つ先の矢来下まで行っていたが早々に廃止になったと聞く。

電車は専用軌道で上野動物園の中を通り、上を現在休止中のモノレールが跨ぐという面白い場所を通る。都電廃止後軌道跡は道路に転用され動物園通りとなった。だいぶ以前にここを歩いたことがある。どこからとなく獣の臭いが漂ってきた。

さて、あの爺様とシマリスがどこで降りたかは忘れてしまった。恐らくもう御存命ではあるまい。どこの誰かは知らないが半世紀以上経った今もその残像が脳裏に焼き付いている。

(写真はイメージです。当時はすでに山吹色に赤帯の塗装で乗ったのも古いタイプの電車だったから6000形かな?なお7055は新製配置時から荒川車庫所属。)
td7055.jpg
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